11月 3日 晩秋の林道を歩く
しばらくぶりの山渓 ぶらり散策に晩秋の森に入る
遠くの山岳からは雪の便り もう初冬なのかな 朝夕はめっきり冷え込んできた
冷え込んでるからかな 山渓が霞んでぼんやりとしている
林道入り口 ゆっくりとジムニーを進める
あれ 枯葉 落ち葉が無いぞ 今どきの林道は落ち葉が厚く敷き詰められているのに
そうか これだな 木出し車両が踏み固めるか 飛ばしてしまったのか
凄い 相当の伐採杉だ 林道脇にずーーと奥まで積まれている
木出し区間を過ぎたら この様相 これが今どき晩秋の林道だ
ジムニーで踏んでしまうのをためらうほどだ
それでもちょっと奥に入り込み広い場所を見つけてジムニーを止め置く
シーーンと静まりかえった森 鳥の声も聴こえない 枯葉を落とす風の音も聴こえない
耳を棲ませると深い谷底から微かに瀬音が聴こえてくる
落ち葉はあつく重なり 歩くと靴が隠れるほどに深く重なっている
その落ち葉の林道を歩くと カサカサ音よりも グーーァッサ グーーァッサと耳に響く音は
軽いはずの落ち葉の音が深く敷き詰められた重さを感じさせる音だ
かさなりのない落ち葉の音はカサ カサと心地よく聴こえてくる
この落ち葉が腐葉土となり森を豊かにし 水を蓄えて岩魚をも育む
それでも森の紅葉はまだまだこれからの木々もあるようだ
今が真っ盛りの紅葉 真っ赤だ 真黄色だ
葉が落ちきって 寒々としている木々も見えるよ 下には厚く落ち葉が折り重なっている
釣りバカは竿を持ってなくともやっぱり渓に下りてみたくなる
深い渓 下りるポイントを探す
捉る枝に注意しながら慎重に下りる
水の流れは少ない これでは上まで瀬音が聴こえないはず
ウエーダーは履いてないので岸の薮を歩いてみる
先のちょっと広い流の緩い瀬に影が見える
岩魚かな 山女魚かも
瀬の横の木に持たれて陣取る しばらくすると又現われた 岩魚 山女魚どっちだ
ああーーあ山女魚だ ちょっと残念 デッカイ山女魚だ 本当は岩魚に逢いたかったのに
この辺は未だ混生区域だな もうちょっと上れば岩魚域になるんだが
この淵には上の山女魚1尾だけしかいないようだ あとは影も見えない
しばらく渓の岸縁を歩いてみるがやっぱり山女魚の影だけだ
晩秋の落ち葉に埋まった森と渓をのんびり散策し 夕日を眺めながら里に下がる
急に気温が下がってきたのかいつも通りすぎる集落が沈む夕日を受けて霞んで見える
通りすぎてから振り返ると集落は消えていた そこにはシーズンに遊んだ山渓が浮いている
それは天空の深山で悠久の時を感じさせられるひとときだ
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