7月 7日 初めての渓、滝で撤退

 
雲1つ無い、真っ青な早朝の空を眺めながら林道に入る。そこはもう青空は見えない緑のトンネル。雨あがりの林道は、バシャバシャと泥水を跳ね、Jimnyは泥だらけ。頭からかぶるとワイパーを回しその泥を除ける。本道から軽のワダチ巾の仙道と言われる林道をソロリソロリと進む。秋の舞茸シーズンには軽トラックと50ccバイクの専用道だ。車止めまでなんとか入り込めた。1台先行車、オフロードバイクだ。後ろに郵便バイクの真赤な箱を付けたバイク。その真赤な箱には 郵便局ではないよ と断りのステッカーが張ってある。支流の支流に入るのだから、渓沿いの仙道を歩いている内に追いつくだろうと、歩き出す。
 程なく、追いついた。オフロードバイクだから若者かなと思っていたら、我々と対して変わらないオッサンだ。竿を絞られながら1本を引き抜いたところで、おはよう と声をかけたら、おおービックリしたと驚いていた。そうだよな、この深い渓で声をかけるのは熊くらいだからな、無理も無いよ。どうですかと 聴いたら、にこにこ しながらまあまあだな と。魚入れが垂れ下がっているところを見ると、けっこう良いおもいをしているようだ。俺達より2時間も前に渓に降りたらしい。そろそろ上がるよとのこと。この先の小滝で竿をタタムと言う。俺達の入る渓はその先の支流出合からだから丁度良かった。



 急に気温が上がっているのか、ひんやりとする渓は、ガスがかかったような もやっと状態だ。



 地形図で等高線の間隔が込み合っていたから急な渓だとは思っていたが、思っていた以上のゴーロ、落ち込みの連続だ。でも岩魚が元気に飛び出てくれるからこっちも元気が出てどんどん登る。



 形はそんなに大きくないがマルマルと肥えているので、中硬調の竿を充分に絞ってくれる。



 この支流に入って未だ300mくらいかな。ちょっと勢いのある水音を聞いてカーブを曲がるとこの滝。主まではいかないナンバー2クラスが2本入っていた。滝壷の主より、この滝をどうやって巻こうか、そのルート探しが先だと周りを見わたす。



 壁ルートは掴まる枝もツルも無い。途中まで登ってみたが、足元も不安定、横切るには危険すぎる。
高巻き尾根ルート。ここも、途中まで登ってみた。上を仰ぐと、尾根までは相当上らなければならないようだ。帰りもここを上り下りする体力勝負は無理。と言う事で残念、この滝で撤退だ。ここを上れたら、上は岩魚の桃源郷だろうな。いつか上りたい。

巻きルート、その1。側壁蟹の横歩きコース  巻きルート、その2。高巻き尾根ルート
 

 帰りの渓沿いの仙道での花たち。
 落葉低木の ウリノキ (名前は宮城教育大、ONLINE植物アルバム、で教えていただきました)



 アマドコロ



 タマガワホトトギス   毎年この場所でしか見ることができません。この花を見たくてこの渓に足が向きます。




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