6月27日  標高220mから400mの遡行

 
車止めからの廃林道はもう藪だらけ、草だらけ。ここが林道だったのか? 草、枝を掻き分けながら渓への下降地点を探す。不思議な事にこの廃林道にカーブミラーだけが壊れることなく立っている。ここが下降地点だ。



 
下降仙道はブナ林と杉植林地、山菜と舞茸道だ。落ち葉が厚く積み重なって、歩をはこぶと静寂の森に、ふかふかする足元からカサカサと乾燥している葉音がする。

 

 
仙道を下ること40分。渓に降立つと、そこには新緑〜深緑へ向かう初夏の渓があった。今日、遡行する渓でゆっくりと広々としている瀬はここだけ。距離はそんなに無いのに、標高差が300m近い渓谷を遡行するから落ち込みの連続だ。岩魚の影、そしてそれが走るのを見ながら、今日釣り上がろうと予定している支流。出合までの距離と標高を稼ごうと竿を出さないで先を急ぐ。



 
ここも、昨年までは淵を回りこんでから、掴まる枝が有ったので難なく通過出来た。でも今回はちょっと下り右から高巻きを強いられた。無理をしないで安全なコース選択が素人沢登りの極意だ。





 足元から繁栄に走る。同行のS氏は待ちきれなく、餌をやるぞ、と放り込んだ。1投目で竿を絞り込まれ、竿を立て引き寄せながら楽しんでいる。





 
舘の主人も予定の地点より早く竿を出してしまった。大きいのがユラリユラリしているのを見ながら通過することは出来ません。やっぱり、釣りバカなのだ。ちょっと赤みがかったデッカイのが上がってきた。メジャーを当てなかったが30cmアップだ。





 淵がちょっと大きいと、左右どっちからか巻かなければならない。でもここまで来ると淵ごとに確実にデッカイのが待っててくれるから、その淵を巻くのも余り苦にならない2人です。





 
始めて見る光景です、横に亀裂の入った苔生す一枚岩、渓の底までが一体となるナメ、一枚岩。



             

 
渓はまだまだ深い。しかしどこまでも岩魚が上っている。上るほどに大型になる。下の岩魚は同行のS氏が引き上げた、今日一番の 36cm 。



 この渓でここまで釣りあがったのは初めてです。この2連の滝壷には期待した主は不在です。この下の滝が魚止めの滝かもしれない。いや、この上にも居るかもしれない。この上に登るのは次回にしよう。ここで携帯高度計が400mを指した。



 ちょっと下がって左の支流に遡行、ここで最後の1本を引き抜き高巻きを諦めて納竿とした。

             

 熊のミョウサクの喰み痕、そこいらじゅうにある。タケノコが終わったあとにミョウサクを食べるんだと山菜採りと行き会ったときに聴いた。気をつけて下がろう。



 
今日は、歩いた、登った、高巻いた。7時40分車止めをスタートして、納竿が12時30分。おにぎり昼食をして、車に戻ったのが午後2時30分。のんびり、ゆっくり あそんだぞ。


                  2007釣行記もくじにもどる